NEOWAKA vol.3
二羽 恵太さん
九州大学大学院 芸術工学府 修士1年
学部時代から数々の自作映画を制作し、その中でも卒業制作である「Godbook」が「福岡インディペンデント映画祭2015」をはじめとする数々の映画祭で受賞し、上映された。またロサンゼルスで開催された「LA EigaFest 2015」では史上最年少でノミネートされ、今後の映画界での活躍が期待されている。
———LA EigaFest 2015に参加してきた感想を。
まさに夢の国でした。レッドカーペットでは有名人さながらに写真を撮られたりインタビューを受けたり。撮るのは得意ですけど撮られるのは苦手で、何度も「スマイル!」と言われました(笑)。アフターパーティーでは多くの業界人と話すことができて、とても貴重な経験をさせていただきました。
———あなたにとって「Godbook」とは。
転換期ですね。今までいくつか映画を撮ってきましたが、今作ほど評価された作品はありませんでした。映画制作をやめるかどうか悩んだ時期もありましたが、映画祭への参加をきっかけに自信と勇気をもらいました。今後の活動意欲を奮い立たせてくれた作品です。
———映画制作を志したきっかけは。
元々、幼い頃から映画が大好きだったのですが、地元が田舎ということもあり、自分で映画を制作するという考えには至らないような環境で育ちました。しかしある日、高校の友人に「好きなら自分で作れば」と言われ、そのとき初めて自主映画という概念が生まれました。灯台下暮らしでしたね(笑)。
———映画制作で心がけていることは。
プリプロダクション(撮影前の作業)で徹底的に案を練り上げることです。脚本や絵コンテ、ロケハンの段階で、どこまで綿密に計画し洗練できるかが作品のクオリティを左右すると考えています。ある有名な監督は「映画制作は撮影前に終わっている」とおっしゃっていました。まさにその通りだと思います。
———今後の目標は。
自主映画の制作を続けていきたいですね。そして、日本の文化や価値観を取り入れた作品を国際映画祭で受賞させることで、日本の映画が世界に通用するということを証明し、映画産業の発展と海外展開への橋渡し的存在になれたらと考えています。
———他のクリエイティブ学生にメッセージを。
映像や絵画、造形などジャンルを問わず他の作品を鑑賞することでインスピレーションが刺激されることが多いので、学生というフットワークの軽さを利用して交流の輪を広げ、お互いに高め合っていってほしいです!
名前:二羽 恵太
パーソナリティ:学生映画監督(Student Film Director),映像作家(Videographer)
学歴:
九州大学芸術工学部芸術情報設計学科、卒業
九州大学芸術工学府芸術工学専攻コンテンツ・クリエイティブデザインコース、修士1年
クリエイティブ歴:
2014年「夢」(TOHOシネマズ学生映画祭2014、ノミネート)
2015年「Godbook」(卒業制作映画祭2015、審査員賞/福岡インディペンデント映画祭2015、優秀賞/Japan Film Festival Los Angeles 2015、ノミネート/LA EigaFest 2015、ノミネート)